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日本エコシステム急騰で魅力半減?!2匹目どじょう狙いの方が良いかも…?

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先々週の週末にど派手な株主優待新設を発表していた『9249 日本エコシステム』。

内容は200株保有で年間3万円分ものクオカードがいただけるというものでした。

直前の終値は1,684円だったので、33.7万円の購入資金なら3万円のクオカード+配当により、利回りは驚異の10%越え?!と大きな話題に。

先週でどこまで上昇するか次第ですが、スゴイ利回りになりそう…と思っていましたが。

想像以上に急騰し、結果的にはそこまで魅力的な利回りにはなりませんでしたねー。

株主優待新設によって急騰した「9249 日本エコシステム」

日本エコシステムは株主優待新設発表後に急騰しました↓

日本エコシステム値動き日本エコシステム値動き

 

先々週の終値は1,684円でしたが、先週月曜~火曜は寄らずのストップ高。

水曜に4,585円で寄りましたが、現在までのところそこが高値で、先週の終値は4,155円となりました。

株価4,155円で利回り計算すると、

  • 購入資金:4,155円×200株=831,000円
  • 株主優待:200株で30,000円分/年
  • 配当金:200株で10,400円分/年
  • 利回り:4.86%

4.86%で落ち着いたことになりました。

発表時点の利回り12.0%と比較すると「飛び抜けて高いわけではないレベル」に収束しましたね。

急騰したけど、ここから参戦する?私は回避…

新設発表の際は『おおっ?!』と思い、廃止リスクと戦いながら逃げ足特化で参戦するか?!と検討していましたが。

さすがにここまで上昇してしまうと、無難に回避かな…と思ってしまいますね。

私が総合利回り4%前後で保有しているQuoカードがいただける他銘柄例と比較してみると↓

Code 銘柄 優待Quo 必要資金 配当 総合利回り
9249 日本エコ 200株で3万円 83.1万円 52円/株 4.86
1605 INPEX 400株で3千円 79.4万円 74円/株 4.11
8566 リコーリース 100株で5千円 50.5万円 150円/株 3.96

INPEXもリコーリースも長期保有条件を満たしているので、上乗せされる分を含んで計算しています。

いただけるQuo額面は一気にショボくなる感はありますが(笑)

その分、しっかりとした配当利回りでカバーしていますので、株主優待廃止となった場合の反応もマシになるハズです。

このあたりと見比べてしまうと、無理して保有しに行くほどでもないかな…と感じてしまいました。

必要資金約83万円というのも割と大きいので、クロス取得資金として1年回せば4万円程度なら取れそうな気もしますしね。

IPO/立会外分売の参加資金として手元に残し、未成年口座や自分名義の参戦口座を増やして…という使い方も出来そうです。

そのあたりの資金は十分足りている方なら…、という感じでしょうか。

日本エコシステムの株主優待はずっと続く?新設の経緯や目的を考えると…?

新設直後に水を差すようですが、最近は特に『株主優待の廃止』について強く意識しておく必要があります。

今回は会社自身がハッキリと「上場基準維持を目的」としていると発表しています↓

1.株主優待制度導入の目的
当社は、持続的な安定成長による株価上昇と継続的な配当の実施が株主還元の基本と考えております。一方で、2023 年 12 月 27 日付公表の「上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況について」で記載しているとおり、「流通株式時価総額」及び「流通株式比率」については基準を充たしておらず、上場維持基準の適合に向けた取組みの検討も進めております。
上記取組みの一つとして、2023 年8月に決定した「創立 25 周年記念株主優待」に引き続き、直近株価で総合利回り(配当と株主優待の各利回りの合計)最大 11%超に設定した株主優待制度の新設を決定いたしました。
決算説明資料や投資家説明会等によるIR活動等を積極的に行い、より多くの株主様に当社のビジネスモデルをご理解いただくことで中長期的な株価向上につなげる取り組みは継続しつつ、株価の感応性が高い株主優待も織り交ぜることで適切な株価形成につなげてまいります。

…(以下略)

日本エコシステム公式HP 2024/1/19 株主優待制度の新設に関するお知らせ↓

140120240115515215.pdf (xj-storage.jp)

ある意味潔くて良いのですが、目的が達成されたら続ける理由もないと想像するのは自然ですよね。

ただ株主優待新設だけを根拠とした株価急騰でしたので、急に廃止してしまったら元の位置まで急落してしまうのは不可避にも思います。

なら続けるしかないから優待継続安泰?となるかというと、狙っていた上場維持基準は「流通株式比率」では?という発信を見て、なるほど…となりました↓

日本エコシステム公式HP

2023/12/27 上場維持基準の適合に向けた計画に基づく進捗状況について↓

140120231225508110.pdf (xj-storage.jp)

流通株式時価総額はほんの少し未達 → 今回の急騰で大きく達成。

流通株式比率は4.4%と大きめの未達 ⇒ 今回の急騰でストックオプション行使価額に到達!

ストックオプションは株価2,500円で750枚、株価3,200円で750枚。

この1,500枚を行使出来る株価まで急騰させて流通させれば…、上場維持基準達成?!

実際に株価急騰後の1月25日、2,500円での行使完了IRが出ていました↓

日本エコシステム公式HP

2024/1/25 第2回新株予約権(固定行使価額型)の行使完了に関するお知らせ↓

140120240125519258.pdf (xj-storage.jp)

ストックオプション(新株予約権)について記載のある有報↓

S100SJZ4.pdf (xj-storage.jp)

まだ3,200円750枚分の行使完了IRは出ていませんが、来週中に出て来そうですね。

後は急落が起きないようなタイミングと方法で上手に市場流通させ終えたら。

株主優待廃止して元の株価に戻ったとしても、少なくとも当初の目的「上場維持基準達成」はキープ出来るので…?!

妄想しすぎかもしれませんが、諸々のリスクを考えるとやはりココから無理に参戦しなくても良いのかな…と考えてしまいます。

まとめ

ちょうど1週間前はウキウキしていた日本エコシステムの優待新設ですが…、1週間で2.5倍超と凄まじい上昇を経て、ウキウキはどこかに消えてしまいました(苦笑)

ここまでハッキリと「上場維持基準達成」を目的として株主優待を武器にするパターンも珍しいですし、今後廃止があるかどうか、どれぐらいのタイミングなのか、見守りつつ知見にしていきたいですね。

今回の日本エコシステムの「強烈な成功例」は広く認知されたでしょうから、同様に上場維持基準達成に苦しんでいる銘柄で導入される可能性は大いにあるのでは?と思います。

もし先回りして投資出来ていたら1週間で2.5倍…、夢とパンチ力があります!

今回の例だと上場基準維持未達というだけでなく、

  • 創業周年記念として昨年1回限りの株主優待を実施していた
  • 周年優待発表後1.5か月で10%以上株価上昇(会社も威力を体感)
  • 上場維持基準達成の施策として、年末のIRで株主優待導入に言及されていた

というような「今にして思えば…!」というポイントがいくつかありました。

日本エコシステムにこれから参戦することを検討するよりは、同パターンの2匹目のどじょうを狙いに行った方が面白いかも…!と思っています。

では。