軽自動車でUberEats稼働を開始して1年半ほど経過しました。
退職後に現金収入を得る一つの手段として、売上や手残りを月例報告しています。
直近24年9月分の月例報告↓
軽自動車Uber稼働、24年9月の売上・経費などの報告|とりあえず退職しちゃいました実録 (jump-fire.com)
軽乗用車でのUber稼働は、バイク・自転車稼働よりも配達コストがかさみます。
何も考えず目先の売上だけを追ってしまうと、手残りが少なかったり、最悪赤字なんてことも…。
私はランニングコスト(変動費・固定費)、イニシャル/長期コストに分け、周期の長い高額なコストもkm・月あたりに平均化して把握し、コストを意識した稼働を続けてきました。
最近の変化点として、昨年末より夜稼働メインに完全切替したことなどにより、想定コストよりも実績コストの改善が進みました(特に夏季のガソリン代)。
そこで、直近実績をこれまでの想定コストに反映させる見直しをしてみます。
実は、実績コストよりも想定コストの方が「厳しめ想定」になっていたことも、これまであえて見直しを見送ってきた一因でした。
しかし、配達単価が暴落している現状では「拾ってもOK」となるラインをより正確に把握する方が優先と思えたので、見直しを決断しました。
軽乗用車でのUberEats稼働。ランニングコスト計算の見直し
ランニングコストの中身は、変動費と固定費です。
想定しておくコストとして把握しているのは↓
・1kmあたり変動費の部
- ガソリン
- オイル代
- タイヤ代
- その他、距離連動整備費
・1か月あたり固定費の部
- 通信費用
- 任意保険
- 駐車場代
- 車検費用
- 自動車税
- その他、期間連動整備費
配達ごとに発生する費用だけではなく、数万キロ周期や数年単位で発生するものもあって発生タイミングがバラつくため、費用÷発生周期で見込んでいくイメージです。
車両本体費や配達バッグなど再購入周期が長期・現時点で見込めないコストは、イニシャル/長期コストとして切り分けています(現状100万円ほど発生)
変動費計算の見直し 20円/km→16円/kmへ
見直し前の変動費計算は以下でした。
・変動費の部
- ガソリン:12.0円/km(平均燃費より)
- オイル代:2.0円/km(5,000kmで約10,000円)
- タイヤ代:2.5円/km(夏1.5円/km、冬4.3円/km、平均で)
- 距離連動整備費:3.5円/km
①~④を合計し、1km走行で20.0円/km
- 距離連動整備の中身
整備名称 | 単価 | 整備距離 | 1kmあたり |
燃料ライン洗浄 | 11,000 | 10,000 | 1.10円 |
エンジンフラッシング | 7,700 | 10,000 | 0.77円 |
オイルシーリング | 7,480 | 10,000 | 0.75円 |
ATF+シーリング | 17,380 | 20,000 | 0.87円 |
合計 | 約3.5円 |
見直した結果は以下です↓
・変動費の部
- ガソリン:9.50円/km(平均燃費より)
- オイル代:1.60円/km(10,000kmで約16,000円)
- タイヤ代:2.15円/km(夏1.4円/km、冬4.3円/km、平均で)
- 距離連動整備費:2.75円/km
①~④を合計し、1km走行で16.0円/km
- 距離連動整備の中身
整備名称 | 単価 | 整備距離 | 1kmあたり |
燃料ライン洗浄 | 11,000 | 20,000 | 0.55円 |
エンジンフラッシング | 7,700 | 10,000 | 0.77円 |
オイルシーリング | 7,480 | 10,000 | 0.75円 |
ATF | 9,900 | 20,000 | 0.50円 |
ATFシーリング | 7,480 | 40,000 | 0.19円 |
合計 | 約2.75円 |
赤字部分が主な見直し点です。
変動費について、これまでは20円/kmと見込んでいました。
今後は、16円/kmに更新します。
直近の走行距離は平均で1,500km/月程度なので月6千円程度の影響がある変更。
まあまあデカイですね。
見直し総額の半分ちょいがガソリン代で、これは直近1年の燃費実績から反映しています。
設定値は12.0円/kmでしたが、直近1年は9.4円/kmで済みました。
昨年8月が最悪値で12.2円/kmだったことから、設定値をこれまで活かしていました。
夜間走行中心に移行したことで、今年は夏ピークでも9.7円/km、冬ピークで9.8円/kmと大幅改善しました。
エアコン不使用による燃費向上とガソリン単価が落ち着いたことでダブル改善効果です。
その他、
- オイル添加剤はまとめ買いで単価を抑えた
- タイヤは当初把握していた寿命よりも長持ちした
- 燃料ライン洗浄・ATFの整備頻度を修正した
といったコスト改善が出来たので、反映しています。
固定費計算の見直し 20,450円/月→20,000円/月へ
見直し前の固定費計算は以下でした。
・固定費の部
- 通信費用:
約2,200円⇒ 0円(25年5月まで無料) - 任意保険:約7,050円(39,600円÷12か月+3,750円/月)
- 駐車場代:約5,500円
- 車検費用:約3,400円(81,600円÷24か月)
- 自動車税:約600円(6,900円÷12か月)
- 期間連動整備費:約3,900円 (※)
①~⑥を合計し、1か月あたり20,450円
- 期間連動整備
整備名称 | 単価 | 整備期間 | 1月あたり |
ボディ下部錆止め | 15,400 | 2年 | 642円 |
A/Cブースト | 11,600 | 2年 | 483円 |
A/Cフィルター | 4,400 | 1年 | 367円 |
窓ガラス撥水 | 16,500 | 1年 | 1,375円 |
バッテリー | 10,500 | 3年 | 292円 |
ワイパーブレード | 4,000 | 2年 | 167円 |
ワイパーゴムのみ | 1,800 | 2年 | 75円 |
タイヤ履替え(×2) | 6,000 | 1年 | 500円 |
合計 | 約3,900円 |
見直した結果は以下です↓
・固定費の部
- 通信費用:
約2,200円⇒ 0円(25年5月まで無料) - 任意保険:約7,050円(39,600円÷12か月+3,750円/月)
- 駐車場代:約5,500円
- 車検費用:約3,400円(81,600円÷24か月)
- 自動車税:約600円(6,900円÷12か月)
- 期間連動整備費:約3,450円 (※)
①~⑥を合計し、1か月あたり20,000円
- 期間連動整備
整備名称 | 単価 | 整備期間 | 1月あたり |
ボディ下部錆止め | 15,400 | 2年 | 642円 |
A/Cブースト | 11,600 | 2年 | 483円 |
A/Cフィルター | 4,400 | 1年 | 367円 |
窓ガラス撥水 | 11,000 | 1年 | 917円 |
バッテリー | 10,500 | 3年 | 292円 |
ワイパーブレード | 4,000 | 2年 | 167円 |
ワイパーゴムのみ | 1,800 | 2年 | 75円 |
タイヤ履替え(×2) | 6,000 | 1年 | 500円 |
合計 | 約3,450円 |
赤字部分が主な見直し点です。
これまでは20,450円/月と見込んでいましたが、今後は、20,000円/月に更新します。
固定費はガソリン代のように頻繁に上がったり下がったりする費用も含まれません。
そのためこれまでも適宜見直していたため、変化は少ないです。
窓ガラス撥水のみ、全面施工→3面で十分と実感出来たので、変更反映しました。
およそ半年後には株主優待恩恵を受けている通信費が復活予定です…。
見直し後のコストで手残りイメージ
1か月で1,500km走行と仮定。
発生コストは固定費20,000円+変動費24,000円=44,000円。
配達していない走行距離(=帰路など)は、仮に500km(設定根拠が難しいですが…)。
現状で平均的な配達依頼1kmあたり100円を全て受けたとして、売上は1,000kmで100,000円。
日跨ぎクエストなどで3,000円×4週とし、+12,000円。
売上112,000円ーコスト44,000円=手残り68,000円/月。
事務所費用や減価償却費も合わせて黒字化した場合は、所得税・住民税、健康保険。
車両が寿命を迎えてしまう前に、車両本体や配達用品などのイニシャルコストを稼ぎ切らないといけません。
やはり見直し後コストでも厳しいですねー…。
車両本体の入手戦略など
最も大きな出費となる『配達車両本体』をどのように手に入れるか?が結構分かれ目になりそう。
私はどれぐらい長く続けるか?がイメージ出来ていなかったので、とりあえず過走行で年式の新しいお買い得車を探しました。
しっかりメンテナンスすることで維持して、寿命まで乗り倒していくイメージです。
…とはいえやはり軽乗用車ですし、さすがに20万kmを越えてくると大きな修繕費が掛かる部品交換も出てくるかも(現在16万km超)
そうなった場合、私が取った戦略と真逆ですが「新古車」も興味深い選択肢だったかな?と最近は思っています。
乗り出しコストが高めの新古車でも、ガッツリ20万キロまで稼働出来ればトータルの車両費は抑えられます。
もし数年後の売却価格が高水準なら、そこで乗り換えていくという手も考えられるかも…。
まずは、しっかりメンテナンスしながら乗った軽乗用車の場合、デカイ修繕なしで走れる寿命がどの程度か?を現在のN-BOXで体感してから…ですね。
もし30万キロ超でも余裕で走ってくれるなら、12万キロで購入したのも良い選択肢だったということで。
新古車戦略の場合は、数年後の売却価格水準も不確かですし、現時点から開始して車両寿命まで10-15年確実に続けていく仕事か?と言われると、それも微妙な現状ですしねぇ…。
なお、タダ同然で程度の良い軽乗用車が流用出来るパターンは最強です。
例えばUberEats開始前から保有している乗車頻度の低い軽乗用車を流用出来る、など…。
その場合、等級の育った自動車保険も流用出来る可能性高いですしね。
まとめ
夜間中心稼働にした効果もあり、実績コストが改善した分を想定コストにフィードバックしてみました。
1kmあたり変動費は、20円/km → 16円/km に見直し。
1か月あたり固定費は、20,450円/月 → 20,000円/月 に見直し。
続いて、先日シミュレーションした受注基準を新たな想定コストで算定…の予定でしたが、すでにかなり長文になってきたので後日別記事にします。
ココを再算出しておくことで、より実態に合わせつつ稼働率を上げて採算改善も出来ると思いますので、もうひと踏ん張りです。
受注基準を作るためのシミュレーション(旧想定コストベース)↓
軽自動車Uber稼働記。夜間単価下落で厳しい!新たな受注基準を作るためのシミュレーション実施|とりあえず退職しちゃいました実録 (jump-fire.com)
こういった想定コストは、個人の考え方や車種・環境などによっても大きく異なりますが、現在の単価暴落下で軽乗用車の場合、漫然と稼働していると手残りは結構厳しくなってしまうと思います。
すでに稼働されている方や、これから稼働を考えている方に何かしら参考になれば幸いです。
厳しい状況が続いていますが、私自身の時間の使い方との相性も良いですし、上手に付き合っていきたいです。
(ちなみに10月初旬は雨が多い効果もあり状況改善中です)
では。