2022年のIPOをデータから振り返ってみます。
今回のテーマは「IPOの初値売り戦略」についてです!
IPOでの当選株は『初値もしくは数日のうちに売却した方が良い』という戦略があり、実際私もそうしています。
もちろん投資判断は個人の自由です!
私が早売りする根拠は、価格変動によるリスク最小化です。
IPO株は抽選で当選しないと上場前に保有できないという特性柄、初値では上昇しやすい傾向があります。
一方で、上場後しばらくたつと…
- 上場時点では売却を禁止されていたロックアップの売りが大量に出てきて撃沈
- 期待されすぎていて決算で出尽くし売り
…といった大きく下げる可能性のあるイベントも出てきてしまいます。
上場前から大人気銘柄の一部は、上場後も華々しく激しく上昇しているイメージがあり、もしかしたら自分の当選した銘柄も…?!と期待してしまいまますが…。
実際全体を見るとどうだったか、データでみてみましょう。
IPOは「初値で売却」戦略が良いってホント?2022年の全IPOデータ分析
IPO初値時点での勝率は高い!8割弱
2022年にIPOにより上場した銘柄は全部で91銘柄ありました。
そのうち初値が公募価格を上回った銘柄は72銘柄でした。
72勝18敗1分、勝率は79.1%です。
なんとかして当選してしまえば、約8割のケースで利益となっています。
ありがたい投資ですねぇ。
全91銘柄を現在も持ち続けていた場合…
ではそのように好調な初値をつけたIPO銘柄をすべて現在まで持ち続けていたらどうなっているでしょうか…?
12月末上場銘柄はまだ間もなく、若干有利ではあるのですが。
初値よりも現在価格が高く推移している銘柄は…、33銘柄です。
33勝58敗、勝率は36.3%です…。
すべて1単元持っていたとすると、-426,700円分の値下がりとなっています。
元々公募割れした銘柄もコミですが、現在価格で公募を割り込んでいる銘柄は37銘柄です。
初値時点での公募割れ18銘柄から倍増してしまっています。
初値後に好調な「選ばれし銘柄」もありますが
もっとも中には絶好調の銘柄もあります!
初値後の上昇額が最大の銘柄は、出ました「イーディーピー」です!
公募5,000円 → 初値8,200円 ⇒ 現在18,590円!
これを1枚初値で購入していただけで+103.9万円という驚異の上げっぷり。
…逆に、先ほどのー426,700円の値下がりは、この一撃+103.9万円コミですから…。
いかに『選ばれし銘柄』以外が、初値後に厳しい展開となっているか、ですね。
イーディーピーは非常に薄いので、ひとたび下げだしたら…と想像してしまうとオソロシイ銘柄です…。
その他の2022年IPOデータ
全91銘柄公募価格1枚ずつで13,144,500円です。
初値基準では19,259,700円でした。
+6,115,200円、+46.5%と中々の成績です。
1銘柄当たりだと+67,200円、これでも十分励みになる数字ですね!
まとめ
今週水曜日からいよいよ2023年IPOが開始になります!
新年1発目の銘柄は上昇しやすい傾向にありますし、もし当選出来たら嬉しいですね!
個人的には主幹事に口座ナシ+平幹事でも優遇受けられる口座ナシ、なので正直あまり期待出来ません。
けど応募しなければ当たりませんし、しっかり行動は起こします!
IPOは当選したこと自体も嬉しく、手放すのが惜しく感じてしまう気持ちも非常に良く分かるのですが、データ上も苦しい展開になる傾向があるのはハッキリと出ています。
1年に数銘柄の『選ばれし銘柄』を見抜く自信のある方でなければ、「初値~早め売却戦略」を採用してみるのも、勝率を上げることには役立つかもしれません。
以上、2022年のIPOデータから「初値売り戦略」を考えてみました。
ではー。